オープンソースモデル【open source model】
概要

利用者はモデルを自分のパソコンや自社のサーバ上で動作させ、用途に応じて改造したり、再学習することができる。外部サービスに依存せず手元の環境で処理を完結できるため、機密性の高いデータを扱う業務にも適している。
一方、開発元の企業などの内部で運用され、利用者は対話型サービスやモバイルアプリ、APIなどを通じて機能を利用する形のモデルを「クローズドモデル」(closed model)という。利用者にとっては高度な機能をすぐ利用できる一方、利用量に上限が存在したり、従量課金制で意図せず高額課金になってしまったり、入力したデータが学習に利用されるといったリスクがある。
近年では「オープンソースモデル」と「オープンウェイトモデル」を区別する考え方も広がっている。オープンウェイトモデル(open weight model)は学習済みのニューラルネットワークのパラメータ群である「重み」(weight)は公開されるが、学習に用いたデータや学習用コードは非公開であったり、商用利用や再配布に制限が設けられていたりする。学習済みのモデルを自由に使用することはできるが同じ構造のモデルを手元で再構築できるとは限らない。
この区別が意識されるようになった一因として、「オープンソース」という言葉の定義が長らく曖昧だった点がある。2024年10月、オープンソースソフトウェアを推進する団体であるオープンソースイニシアティブ(OSI)がAI向けの定義を発表し、モデルの使用や検査、改変、共有の自由を認めることに加え、学習データに関する十分な情報の開示を求める内容を示した。ただし、学習データの著作権などを開発元が有しているとは限らず、データそのものの公開や添付までは求めていない。
この定義に沿えば、モデルの重み、学習・実行用のコード、学習データに関する十分な情報という3点を公開するモデルがオープンソースモデル、重みのみを公開する形態がオープンウェイトモデルとして整理される。実際に公開されているモデルの多くは、学習データの詳細までは開示されておらず、厳密な意味でのオープンソースモデルに該当する例は限られているのが現状である。