エンロールメント【enrollment】エンロール/enroll

概要

エンロールメントとは、利用者や端末をシステムへ登録し、本人確認や利用許可に必要な情報をあらかじめ記録する手続きのこと。業務システムでは端末やアカウントの登録を、生体認証では特徴データの登録を意味することが多い。
エンロールメントのイメージ画像

エンロールメントは、利用者がシステムやサービスを利用するために必要な情報を登録し、利用可能な状態にする一連の手続きである。登録対象は氏名やID、パスワードのほか、ICカードデジタル証明書、生体情報、端末固有の識別情報などシステムや方式によって様々である。

登録された情報は、以後の認証アクセス制御の際に参照され、正当な利用者や機器であるかどうかを判断する基準として用いられる。利用開始前に一度だけ実施することが多いが、登録内容の更新や再登録が必要になる場合もある。

生体認証においては、エンロールメントは認証を行う前段階として必須の工程である。指紋認証であれば、利用者の指紋を専用の機器で読み取り、特徴点を抽出してデータベースに登録する。以後の認証は、登録済みのデータと認証時に読み取られたデータを比較することで行われる。登録時の読み取り品質が低いと誤認識や認証失敗の原因となるため、エンロールメントの精度は認証システム全体の信頼性に直結する。

企業などの組織における情報システムでは、新しい利用者にアカウントを発行し、所属部署や権限を設定して利用可能な状態にする作業をエンロールメントと呼ぶことがある。クラウドサービスや端末管理の分野では、スマートフォンやパソコンを組織の管理下に置く「デバイスエンロールメント」を指すことが多い。端末に管理用プログラム証明書インストールすることで、遠隔からの設定変更やアプリの配信、紛失時のデータ消去などが可能になる。従来は管理者が1台ずつ手作業で初期設定を行っていたが、導入台数の増加やリモートワークの普及に伴い、ネットワークを通じて自動的に登録を完了させる「自動エンロールメント」という仕組みが普及している。

(2026.7.1更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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