エンドシステム【end system】
概要

インターネットをはじめとするコンピューターネットワークは、大きく「データを転送・中継する機器」と「データを生成・消費する機器」の2種類の要素で構成されている。ルータやスイッチ、リピータなどの機器はデータを適切な経路に転送する中継機器であり、エンドシステムはその経路の両端に位置してデータのやり取りを行う主体である。
エンドシステムの具体例としては、パソコン、スマートフォン、タブレット端末、サーバ、プリンタ、IoTデバイスなどが挙げられる。パソコンのWebブラウザでページを閲覧する場合、利用者のパソコンとWebサーバがそれぞれエンドシステムとして機能し、その間に存在する多数のスイッチやルータなどがパケットを転送する中間ノードとして機能する。
ネットワークの設計思想の一つに「エンドツーエンド原則」というものがある。これは、ネットワークの複雑な処理や機能はエンドシステム側に持たせ、中間のネットワーク部分はできるだけシンプルな転送機能のみを担うべきとする考え方である。インターネットの設計はこの原則に基づいており、TCPによる信頼性の確保やHTTPなどアプリケーションの実装はエンドシステム側で行われ、転送を担うIPなどは機能や仕様をなるべくシンプルに保とうとしている。
なお、企業の情報システムなどでは「エンドポイント」(endpoint)という用語もネットワーク末端の端末やサーバを指す用語として近い意味で用いられることが多い。文脈によっては、エンドシステムがネットワーク上の役割を強調する語、エンドポイントが管理やセキュリティの対象を強調する語として使い分けられることもある。