エンジニアリング【engineering】

概要

エンジニアリングとは、科学的あるいは数理的な知識や技法の体系を基盤に、何らかの課題解決や価値創出に資するための人工物を設計・開発・運用する活動の総称。日本語では「工学」と訳されるが、これは学問分野を指すため、事業などでの実践を指す場合には外来語としてそのまま用いることが多い。
エンジニアリングのイメージ画像

自然科学や数学が明らかにした知識体系に基づいて、科学的な方法論によって人工物を新たに作り、維持し、改善する実践的な営みを表す。ここでいう人工物には、自動車や橋梁のような物理的実体だけでなく、ソフトウェアやアルゴリズム、エネルギーといった無体物も含まれる。単なる「ひらめき」や「職人芸」に頼るのではなく、再現性のある手順と論理的な根拠に基づいて問題を解決する姿勢が求められる。

エンジニアリングの過程

エンジニアリングでは、まず「解決すべき課題」を定義し、そのために新たに作り出すべきモノや無体物、仕組みなどを定義する。次に、予算や期間、使用可能な素材といった制約条件の中で、最適な解決策を導き出すための計画や設計を策定する。シミュレーションや試作などを通して安全性や効率性の検証・実証を行うことも多い。

その後、現実に利用可能な技術や製品、材料などを組み合わせ、目的の対象物を作り上げる。同じ製品の大量生産が目的であれば、効率的で低コストな製造技術の確立と実践も重要となる。こうした設計・製造過程での「制約の中での最適化」がエンジニアリングを特徴づける重要な要素の一つであり、現実の限られた条件下で最大限有用な結果を生むことが求められる。

また、一度作って終わりではなく、その後の運用や保守、廃棄や更新までを見据えて全体を計画する必要がある。使用時にかかるランニングコストの低減、使用開始後に見つかった不具合の修正など、製品が寿命を迎えるまでのライフサイクル全体に渡って最適な状態を維持する取り組みが求められる、

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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