インキュベーター 【incubator】
概要
インキュベーター(incubator)とは、孵化器、孵卵器、恒温器、培養器などの意味を持つ英単語。転じて、ビジネス分野ではベンチャービジネスの創業や成長を支援する事業者などを指す。生命科学分野などでは原義通り孵化器や培養器をインキュベーターという。親鳥が卵を温めて孵化させるように、ベンチャー企業などを支援して新規事業の創出や成長を促す「インキュベーション」(incubation)活動を行う支援者を指す。ビジネスとして手掛ける企業やファンド、個人投資家などと、地方自治体や政府機関、NPO法人、大学など営利を目的とせず活動するインキュベーターがある。
インキュベーターは創業を希望する起業家や設立間もないスタートアップ企業に資金や人材、施設、設備、専門知識、ノウハウなど何らかの経営資源を提供し、経営を支援する。具体的な支援内容は事業主体によって様々で、国や自治体、大学などの場合は事業用のオフィスや作業スペース、研究用の設備などを安価で貸し出す施設や制度が多い。
民間のインキュベーター事業者の場合は、未公開株式の購入などを伴う直接的な投資・創業資金提供、投資や融資の仲介、税務や法務などの専門家の紹介、公的な創業支援制度の紹介、専門的なスキルを持つ人材の紹介、経営についての助言やコンサルティング、取引先の紹介や市場開拓の支援などを提供することが多い。
(2024.7.15更新)