読み方 : アナログでんわ

アナログ電話【analog telephone】

概要

アナログ電話とは、音声を連続的に変化する電気信号に変換して伝送する電話システム。音声をアナログ信号として伝送する方式で、19世紀末から普及した固定電話網の基本技術として長く使われてきた。
アナログ電話のイメージ画像

送話口(マイク)に入った音声は、空気の振動をそのまま反映した連続的な電気信号に変換され、電話回線を通じて相手側に届く。受話口(スピーカー)ではその電気信号を再び音声に戻す。この一連の過程で信号はデジタルに変換されず、波形そのものが金属線でできた通信回線を通して伝わる。

日本では、一般家庭向けの固定電話としてNTTの加入電話PSTN公衆交換電話網)が長年アナログ電話サービスを提供してきた。回線には電話局から各家庭まで銅線の電話線が引かれており、通話中は回線が占有される回線交換方式で接続されてきた。ファクシミリFAX)やモデムによるインターネットへのダイヤルアップ接続アナログ電話回線を利用しており、データを音声帯域の信号に変換して伝送する方式が用いられた。

1980年代からデジタル通信技術の研究・開発が進み、アナログ電話用に敷設された既存のメタル回線でデジタル信号を伝送する「ISDN」というデジタル電話の普及が企図されたが、利用者にメリットが乏しくうまくいかなかった。2000年代に入ると、インターネット接続用に新たに敷設された光ファイバー回線で通話用の音声データを並行して伝送する「VoIP」方式への移行が進み、アナログ回線網は2035年までに廃止される予定となっている。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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