読み方 : アクティブシャッターほうしき

アクティブシャッター方式【active shutter】

概要

アクティブシャッター方式とは、3D映像を表示する技術の一つで、左目用と右目用の映像を高速で交互に切り替えながら画面に出力し、液晶シャッターを内蔵した専用メガネと同期させることで立体映像を知覚させる仕組み。家庭用3Dテレビやパソコン向けディスプレイプロジェクターなどで採用されてきた。
アクティブシャッター方式のイメージ画像

ディスプレイは左右の視差を持つ2種類の映像を1フレームごとに交互に表示する。専用メガネは左右のレンズがそれぞれ液晶シャッターとして機能し、ディスプレイの映像切り替えと連動して片側ずつ交互に遮光する。

左目用映像の表示中は右側のレンズを、右目用映像の表示中は左側のレンズを遮断することで、各目に対応する映像だけが届く。この動作を毎秒120回以上繰り返すことで、脳は残像効果によって両映像を統合し、奥行きのある立体映像として認識する。ディスプレイとメガネの同期には赤外線や無線通信が使われることが多い。

左右の映像を時間的に分離して表示するため、画面の走査線を奇数行・偶数行に割り当てる偏光方式と異なり、垂直方向の解像度が半減しない。フルHD映像であれば左右それぞれにフルHD相当の映像を届けられるため、精細な映像表現が求められる用途に適している。視野角による立体感の乱れが起きにくく、斜めから視聴しても安定した3D効果を維持しやすい。

一方、メガネに液晶パネルや制御回路、電源を内蔵する必要があるため本体が重くなりやすく、価格も高い。シャッターの開閉によって光量が落ち映像が暗く見えることがあるほか、照明との干渉でフリッカーが生じることもある。同期が乱れると、本来片目用の映像が反対の目にも届いてしまい、立体感の低下や映像の二重化が生じる。

2010年代前半には家庭用3Dテレビや一部の映画館で広く採用されたが、3Dコンテンツの需要が伸び悩むに連れて一般向け製品での採用は減少した。現在は高精細な立体視が求められる医療用モニターや産業用シミュレーション、映像制作など専門的な用途での利用が中心となっている。

(2026.6.11更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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