アイデンティティ【identity】

概要

アイデンティティとは、個人が自分自身をどのような存在として認識しているかを表す概念。「自己同一性」と訳される。IT分野では、利用者や機器を識別する情報を表す用語として用いられる。
アイデンティティのイメージ画像

一般的な外来語としてのアイデンティティは、個人が自らを他者と区別し、時間的、空間的に一貫した存在であると認識することを指す。氏名、国籍、所属、価値観、社会的役割などがその構成要素となる。心理学や社会学でよく用いられる用語で、個人の行動や社会的関係を理解するための基礎的な概念である。

デジタルアイデンティティ

IT分野におけるアイデンティティは「デジタルアイデンティティ」(digital identity)とも呼ばれ、情報システムコンピュータネットワークなどのデジタル世界において個人や組織、機器といった何らかの主体(entityまたはsubject)を識別するための属性情報の集合を意味する。

例えば、システム上で登録利用者を識別するアイデンティティ情報であれば、ユーザーIDやアカウント名のようなシステム上の一意な識別符号、連絡先(メールアドレスや携帯電話番号など)、所属情報などがこれに含まれる。また、本人であることを確認するための秘密の情報(クレデンシャル)が含まれる。パスワード暗証番号PIN)、指紋などの生体情報、暗号鍵公開鍵の鍵ペアなどである。

情報システムネットワークにおいて、このデジタルアイデンティティは「認証」(authentication)と「認可」(authorization)の起点となる。認証は、提示されたIDやパスワードが登録情報と一致するかを確認し、アクセス者が本人であることを確かめる工程である。認可は、そのアイデンティティに対してどの情報の閲覧や操作を許可するかを決定するプロセスである。

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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