読み方 : ぶらさげインデント
ぶら下げインデント【hanging indent】

段落の先頭行だけが左端に突き出し、続く行が内側に揃う見た目になる。箇条書きの番号や記号、見出し語を1行目の先頭に置き、その説明文を2行目以降に続ける場合、折り返した行の開始位置が縦に揃うため、項目の区切りが視覚的に明確になる。
この書式が主に用いられるのは、参考文献リストや用語集である。文献リストでは著者名やタイトルが折り返した際に2行目以降が右に揃うため、各エントリの先頭が一目で識別できる。学術論文の書式規定であるAPAスタイルやMLAスタイルでは、参考文献リストへのぶら下げインデントの適用が明示的に定められており、大学や研究所などで標準的に用いられている。
設定方法はソフトウェアによって異なる。Microsoft Wordでは段落の書式設定ダイアログから「ぶら下げ」を選択し、字下げ幅を数値で指定する。製品によってはルーラーを操作して設定できるものもある。Webページのレイアウトでは、CSSでtext-indentプロパティにネガティブ値を指定し、padding-leftプロパティで左右位置を調整することで実現できる。文字サイズや段落幅を変更しても設定したインデント幅が維持されるため、スペースで手動位置を揃える方法と比べて編集効率が高く、表示の崩れも生じにくい。
ぶら下げインデントは、紙の辞書や事典における見出し語と解説文の書き分けに古くから用いられてきた手法である。欧米のタイポグラフィに由来する整形方式であり、日本語の文書では通常の文章よりも、名簿や規約、Q&A形式といった特定用途で部分的に適用されることが多い。