基本情報技術者試験 - 令和7年7月修了 - 問60

特許法によれば,企業が雇用している従業者が行った職務発明に基づく特許の取扱いのうち,適切なものはどれか。
ア企業は,承継した特許権について,特許庁が定めた対価の額を支払う必要がある。
イ企業は,特許権について通常実施権を有する。
ウ特許を受ける権利は,自動的に企業へ承継され,従業者と企業の共有特許となる。
エ特許を受ける権利は,無条件に企業が取得する。
答え : イ
分野 : ストラテジ系 › 企業と法務 › 法務 › 知的財産権
解説 :
特許法における職務発明の取扱いについて,正しい記述を選ぶ設問です。職務発明とは,従業者が企業の業務範囲に属する職務として行った発明のことです。

特許法では,原則として発明を行った従業者自身が特許を受ける権利を持ちますが,企業と従業者の間であらかじめ契約や勤務規則などで定めておくことで,その特許を受ける権利を企業が承継することができます。一方で,企業が特許を受ける権利を承継しなかった場合であっても,企業はその職務発明について無償で通常実施権(その発明を実施できる権利)を持つとされています。この説明に合致するのは選択肢「イ」です。

誤りの選択肢のうち,「特許庁が定めた対価の額を支払う必要がある」という説明は誤りで,対価の額は特許庁が定めるものではなく,企業と従業者の間の取り決めや,相当の利益として合理的に定められるものです。「特許を受ける権利は自動的に企業へ承継され共有特許となる」という説明も誤りで,権利の承継には契約や規則に基づく取り決めが必要です。「特許を受ける権利は無条件に企業が取得する」という説明も誤りで,無条件での取得は認められていません。
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