基本情報技術者試験 - 令和5年7月修了 - 問4
通信回線を使用したデータ伝送システムにM/M/1の待ち行列モデルを適用すると,平均回線待ち時間,平均伝送時間,回線利用率の関係は,次の式で表すことができる。
回線利用率が0から徐々に増加していく場合,平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも最初に長くなるのは,回線利用率が幾つを超えたときか。
回線利用率が0から徐々に増加していく場合,平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも最初に長くなるのは,回線利用率が幾つを超えたときか。
| ア | 0.4 |
|---|---|
| イ | 0.5 |
| ウ | 0.6 |
| エ | 0.7 |
答え : イ
分野 : テクノロジ系 › 基礎理論 › 基礎理論 › 応用数学
解説 :
M/M/1の待ち行列モデルとは,通信回線などの処理システムにおいて,データの到着や処理にかかる時間がランダムに変動する状況を,確率的にモデル化したものです。問題文の式によると,平均回線待ち時間は,平均伝送時間に「回線利用率÷(1-回線利用率)」を掛けたものとして表されます。
平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも長くなるのは,この「回線利用率÷(1-回線利用率)」の値が1より大きくなるときです。この式が1より大きくなる条件を求めるには,回線利用率をxとして,x÷(1-x)>1という不等式を解きます。
両辺に(1-x)を掛けると(1-xが正の値である前提のもとで),x>1-xとなり,これを整理すると2x>1,つまりx>0.5という条件が得られます。従って,回線利用率が0.5を超えたときに,平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも長くなり,正解は「イ」です。
不正解の選択肢は,この不等式の計算を誤ったり,別の基準(例えば0.4や0.6,0.7)で判断してしまったりした場合に出やすい値です。待ち行列の理論では,利用率が高くなるにつれて待ち時間が急激に増加していく(利用率が1に近づくと待ち時間が無限大に発散する)という特徴があり,この問題はその急増が始まる境目を求めるものといえます。
分野 : テクノロジ系 › 基礎理論 › 基礎理論 › 応用数学
解説 :
M/M/1の待ち行列モデルとは,通信回線などの処理システムにおいて,データの到着や処理にかかる時間がランダムに変動する状況を,確率的にモデル化したものです。問題文の式によると,平均回線待ち時間は,平均伝送時間に「回線利用率÷(1-回線利用率)」を掛けたものとして表されます。
平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも長くなるのは,この「回線利用率÷(1-回線利用率)」の値が1より大きくなるときです。この式が1より大きくなる条件を求めるには,回線利用率をxとして,x÷(1-x)>1という不等式を解きます。
両辺に(1-x)を掛けると(1-xが正の値である前提のもとで),x>1-xとなり,これを整理すると2x>1,つまりx>0.5という条件が得られます。従って,回線利用率が0.5を超えたときに,平均回線待ち時間が平均伝送時間よりも長くなり,正解は「イ」です。
不正解の選択肢は,この不等式の計算を誤ったり,別の基準(例えば0.4や0.6,0.7)で判断してしまったりした場合に出やすい値です。待ち行列の理論では,利用率が高くなるにつれて待ち時間が急激に増加していく(利用率が1に近づくと待ち時間が無限大に発散する)という特徴があり,この問題はその急増が始まる境目を求めるものといえます。