情報リテラシー 【information literacy】

概要

情報リテラシー(information literacy)とは、自らの目的を達するために適切に情報を活用することができる基礎的な知識や技能。情報の探索や取得、評価や分析、整理や編集、作成や発信などを行う能力の総体。

literacy” とは「識字」(文字の読み書きができること)という意味であり、情報の基本的な取り扱いができることを意味する。具体的には、書籍やマスメディア、インターネットなどにより蓄積・流通している情報の中から必要なものを探し出し、確度や文脈などの評価や解釈、分析などを行い、取捨選択や加工、編集によって整理し、意思決定や課題解決のための材料として利用したり、新たな情報の創造や伝達、発信などを行うことができる基礎的な能力を指す。

もとは1970~80年代のアメリカで、図書館を利用して課題解決に必要な文献を見つけ出し活用する能力として提唱された「図書館リテラシー」(library literacy)から発展したものとされる。1990年代以降は個人のコンピュータ利用やインターネットや携帯電話などによるデジタル化された情報の流通・受発信が一般化し、こうしたデジタル機器やネットワークを通じて情報を取得・活用することも情報リテラシーの一部とみなされるようになっていった。

似た概念に、マスコミなどのメディアを通じて得た情報の読み解きや、メディアを通じた情報の適切な表現や発信についての技法である「メディアリテラシー」(media literacy)、コンピュータやデジタル機器を利用する基本的な知識や技能である「コンピュータリテラシー」(ITリテラシーICTリテラシー)、インターネットを適切に利用する能力である「ネットリテラシー」(インターネットリテラシー)などがある。

これらはそれぞれ情報リテラシーと重複する部分を持つが、主要な関心の対象や視点は異なっている。完全な包含関係にはないと理解されることが多いが、これらすべてを含んだ概念が情報リテラシーであるとする立場もある。

(2018.11.15更新)

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試験出題履歴

ITパスポート試験 : 令5 問17 平29秋 問24 平28春 問7 平25秋 問24 平23春 問27

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