ネットオークション

 【 online auction 】  オンラインオークション / Webオークション

ネットオークションとは、インターネットなどの通信サービス上で行われるオークション。電子商取引(EC)の一種で、一般消費者同士が直接取引を行う「C to C(Consumer to Consumer)」型の取引の代表的な形態。

出品者はWebサイト上に、商品の名称や写真、状態、最低価格、入札期限、配送方法、支払方法などの情報を掲載し、入札者が現れるのを待つ。期限内に最も高値を提示した入札者が商品を落札し、出品者と電子メールなどを使って連絡を取り合い、商品と代金を交換する。

これら一連の処理を行うためのシステムと「場」を提供し、出品者から手数料を徴収する事業が急速に伸びている。出品や落札を無料にして、サイト内に掲載する広告で収入を得る事業者や、オークションシステムを顧客企業のブランドで運営するアウトソーシング事業者なども存在する。

また、オークション成立後の個人間売買のための決済、物流などの個人向けサービスも登場している。企業間の取引や、消費者への販売の新たな手法として用いられるケースも増えている。違法な物品が取引されたり、落札者が代金を支払ったのに商品が送られてこないなどのトラブルが問題となっている。

取引上のトラブルを避けるため、相手方が確実に支払いや発送を履行するまで品物か代金(あるいは両方)を一旦事業者が預かる「エスクロー」(escrow)と呼ばれるサービスをオプションで提供する事業者もある。

ヤフオク! (Yahoo!オークション)

Yahoo! JAPANの提供する日本最大のネットオークションサービス。登録利用者が相互に品物を出品し、他の利用者の出品しているオークションに参加したり、自ら品物を出品してオークションを開催することができる。

入札の段階では出品者に入札者の氏名やメールアドレスなどは明かされず、落札後に出品者と落札者の間で住所、氏名や発送についての連絡が取り交わされるなどのプライバシーに配慮した仕組みになっている。一方で、落札後に入金が行われなかったり、入金後に商品が送られないなどのトラブルが後を絶たない。こうしたトラブルに備えて「Yahoo!オークション補償」という制度が用意されるようになった。

商品を出品する際には、月額費用のかかる「Yahoo!プレミアム会員」に登録する必要があり、入札する場合もYahoo!プレミアム会員にならない場合には入札額に制限が課されている。近年では自治体が税金を滞納した住民から差し押さえた物品の競売にヤフオク!を利用する「インターネット公売」が盛んになってきており、財政難にあえぐ自治体の収入増に寄与している。

日本のネットオークションはヤフオク!のほぼ一強と言える状況が長年続いており、世界最大のeBay(イーベイ)も2000年に日本上陸を果たしたものの2002年に撤退を強いられている。近年ではスマートフォンで個人間の物品の売買ができるフリマアプリが興隆しており、利用者がそちらへ流れる状況が見られる。ちなみに、Yahoo! JAPANよりも1年早く1998年にオークション事業を開始した米Yahoo!(当時)では、eBayなどとのシェア争いに敗れ、2007年にネットオークションから撤退している。

インターネット公売 (官公庁オークション)

国や自治体などの公的機関がインターネットのオークションサイトなどを利用して差し押さえ品の売却を行うこと。2004年7月に東京都主税局がヤフーと提携して同社の「Yahoo!オークション」(現ヤフオク!)を通じて実施したのが最初で、その後他の自治体や国税庁など国の機関にも広まった。

国や自治体は税金の滞納者などから滞納額に相当する財産を没収し、競売(オークション)などで売却して支払いに充当する「公売」(こうばい)を実施している。これにインターネットを活用し、差し押さえた財産を大手ネットオークションサイトなどに出品して利用者に売却することをインターネット公売という。

公売は自治体など機関ごとに個別に実施されるため、不動産など高額な財産は買い手も多く適正な価格で落札されることが多いが、細々とした動産(物品)の取引は低調で、市価に大幅に劣る額でしか買い手が見つからないこともしばしばだった。インターネット公売の導入により、日頃から活発に個人間でオークションを利用している大勢の買い手が手軽に公売に参加できるようになり、落札率、落札額とも大きく改善されたと言われている。

eBay (イーベイ)

世界最大のネットオークションサービス。また、その運営を行うアメリカの大手ネット企業(eBay Inc.)。

1995年に創業したネットオークションのパイオニア企業で、欧米を中心に世界の約30の国に1億人以上の登録利用者を抱えるこの分野の圧倒的なナンバーワン企業となっている。

個人間のオークションによる物品の売買を中心に展開しているが、固定価格による販売(フリマ機能)、企業などの法人による出品、サービスなど無形物の販売も可能となっている。2002年にオンライン決済のPayPal社を買収し、個人間の送金や汎用的なオンライン支払いサービスも手がけるようになった(同部門は2015年に独立)。

逆オークション (リバースオークション)

買い手が欲しい商品の条件や希望金額を提示し、売り手企業が自社で提供できる価格を示して、最も安い相手と取引をするという取引方法。

売り手が販売条件などを定めて、買い手が購入希望価格を入札する通常のオークションとちょうど正反対の方式で、公共工事の入札などに近い形態と言える。米プライスライン(Priceline.com)社がビジネスモデル特許を取得しており、航空券などを指値で購入できるサービスなどを提供したことで注目された。

逆オークション特許 (リバースオークション特許)

オンラインで通常のオークションとは逆の方法でオークションを実施する手法についての特許。1998年6月に米国特許第5,794,207号として成立したもので、米プライスライン(Priceline.com)社が所有する。日本では2011年8月に「条件付購入申込管理システム」(特許第4803852号)として成立している。

顧客にあらかじめ支払手段と希望条件を提示させ、仲介人が複数の販売者に条件を伝えて見積もりを依頼し、得られた見積もりから仲介者が選択したものを顧客に提示する、という一連のプロセスをオンラインで行うシステムについて規定している。

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